大学教員を目指す東京大学の大学院生、ポストドクター、若手教職員を対象として、教育能力の向上を目的とするプログラム
大学教員を目指す東京大学の大学院生、ポストドクター、若手教職員を対象として、教育能力の向上を目的とするプログラム「東京大学フューチャーファカルティプログラム(東大FFP)」を開講しています。
高等教育がユニバーサル化し大学生が多様化する現在において、大学教員に求められる姿勢が変化しています。
このプログラムは全学の大学院生に開かれているため多様な研究領域の大学院生との交流も生まれます。
異なる研究領域から集まる受講生が互いから刺激を受けることによって自らの教育能力を高めつつ、貴重な人間関係をつくることもできます。
「大学で担当する授業」は、そのサイズ、内容、授業スタイルにおいて多様化しており、教員採用の場面においてもシラバス案の提出や模擬授業の実施を課す大学が増えつつあります。
また「学習者主体の教育」へシフトしつつあり、アクティブ・ラーニング型の授業スタイルが注目を集めています。
こうした授業方法は教員に「知識に関する専門家」としてだけではなく「学びを促進するためのファシリテーター」としての役割を求めており、こうした技術の修得が重要になってきています。
このような知識や技術を体系的・効果的に修得するための機会を提供するのが「東大FFP」です。
東大FFPの特徴
東大FFPでは対面やオンラインなどワークショップを開催しています。
DAY 1 プレワークショップ | 受講動機を話し合うアイスブレイク、高等教育の現状、研究紹介(1分間自己紹介)、研究紹介の自己分析と他者評価 |
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DAY 2 クラスデザイン | クラスデザインの意義、クラスの目的と到達目標、ADDIEモデル、アクティブ・ラーニング、モチベーション、クラスデザインシートの作成 |
DAY 3 評価 | 評価の意義、評価の方法、評価の評価、ルーブリックの作成、ルーブリックによる採点・作成演習、ギャラリーウォークによるルーブリックのシェア |
DAY 4 シラバス/コースデザイン | シラバスの意義、目的と目標の設定、コースデザイン(逆向き設計、グラフィックシラバス) |
DAY 5 まとめ&模擬授業検討 | 代表者による模擬授業、模擬授業のピアレビューの練習、ポスターツアーによる学習のまとめのシェア |
DAY 6 模擬授業ブラッシュアップ | 模擬授業(1回目)、模擬授業のブラッシュアップのための検討 |
DAY 7 模擬授業 | 模擬授業の実施(2回目)、模擬授業の検討 |
DAY 8 ポストワークショップ | 構造化アカデミック・ポートフォリオチャートの作成 |
東大FFPを受講することのメリット
東大FFPを受講できるのは、東京大学に在学する正規の大学院生、ポストドクター、若手教職員です。
また、外部の方々にはオブザーバーの制度を設けています。こちらは原則的に全ての回に出席していただきますが、詳細については別途お問い合わせください。
インタラクティブ・ティーチング | 「インタラクティブ・ティーチング」とは、学習者の主体的な学びを引き出し、これを支え、促進することを目的に掲げ、学習者相互および学習者・教授者間の教育的コミュニケーションを重視した教え方のことです。 |
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コンサルテーション | 授業デザインやシラバス、カリキュラムの見直し、プログラムの新規の立ち上げなど、教育に関わる個別の相談に対応いたします。 |
PAGE | 「英語で教える」上で役立つ授業の設計方法や工夫について実践を交えながら理解を深めるプログラムです。 |
学術俯瞰講義 | 学問領域の全体像はどうなっているのか、どのように有機的につながっているのかを学ぶ場となることを目指しています。 |