東京大学では、学生の多様な学びを支え、大学生活をより豊かにするための新しい学修・学生支援システム「UTONE」の開発が進められています。
大学総合教育研究センター教育DX推進部門UTONEユニットでは、全学の関係者と共にこのプロジェクトの3~4年後の全学展開を目指しています。
UTONEの構想は、2020年のコロナ禍の最中に始まりました。
従来、東京大学の学生は履修登録に「UTAS(UTokyo Academic Affairs System)」、講義資料の入手や課題提出に「UTOL(UTokyo LMS)」を使用していますが、
当時、オンライン授業と対面授業が混在する中で、履修管理や学修サポートのシステムが分散しており、学生にとって不便な状況が続いていました。
特に、学生の学びの進捗や学務手続き等を一元的に記録・活用できる仕組みが不足しており、また、授業以外の活動や大学との関わりを記録・管理する仕組みがなく、学習履歴についても断片化されていました。
結果として、学生が自身の成長を振り返る機会が少なく、大学側もデータに基づいた適切なサポートを提供することが難しい状況でした。
米国の大学では、学生の学習データを統合・分析し、最適な履修計画や学修支援を提供する「CMS(Campus Management System)」が導入されており、学生の満足度向上や大学経営力の強化に貢献しています。
東京大学でも、こうした海外の先進事例を参考にしながら、入学前から卒業後まで学生の学びを一貫して支援するシステムとして東京大学に相応しいUTONEの開発を進めています。
UTONEプロジェクトでは、学生さんとのワークショップ等を通じて、学生さんの学びと大学生活を支援するための機能について検討を進めています。
まだ構想の段階ですが、下記の機能について実装が期待されています
UTONEは、2022年度からPEAKで試験運用され、2024年には学生や教職員を対象としたワークショップを実施しました。教職員の業務効率化にも寄与することが見込まれており、学生と接する現場の教職員の協力を得ながら、より実用的なシステムへと進化させていく予定です。
UTONEを通じて、学生さんに「知」「人」「場」を提供し、より充実したキャンパスライフを実現することを目指します。今後の展開にご期待ください。
UTONEの詳細については、大学総合教育研究センターのウェブサイト(https://www.he.u-tokyo.ac.jp/topics-item/3090/)でガイドブックをご覧いただけます。
UTokyo Oneの活用ニーズ・シーズおよび実装すべき機能に関する報告書
UTONE構想ガイドブック
※報告書及び構想ガイドブックは学内限定公開です。
また、ご質問やお問い合わせは以下のメールアドレスまでお願いいたします。
問い合わせ先:utone★he.u-tokyo.ac.jp (★を@に置き換えてください)