掲載日:2020年10月11日

【東大FFP第16期】なべたん日記・DAY_0

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「元高校教員が、ある日突然、FFP担当の研究支援員になった」の巻

「なべたさーん、前に関戸さんが書いていたFPPの授業紹介の記録、書いてアップしておいてくださいね。え、そんなに難しく考えなくていいですよ。そうね、なべたさんがいつもFacebookにあげている、あの”食い倒れ日記”的な感じでいいですから、はい」

そうやって突然業務(近い方たちは、これを“栗田さんの無茶振り”と称されていますが…)をいただけることに、日々、喜びを感じ、この仕事を9月1日より始めております、鍋田修身(なべたおさみ、なべたん)です。

栗田先生とは、TPチャートのワークショップ、その前に、高校の教員を中心に「授業のあり方について、科学的でちゃんとエビデンスがあるものをベースに追究してみたい」という会合があり、栗田先生がオブザーバーとして参加していただいていました。そこでもお会いしていた(というか栗田先生の研究室に伺った)というつながりはあったものの、まさかここでFFPの運営のお手伝いをすることになるとは、当時は夢にも思っていませんでした。

私自身は、高校の現場を一昨年度末に離れ、教育支援を行うNPO法人SOMAの職員として、少し違う立場から学校を眺めつつ、一緒に働いていた先生方や、教育のあり方について議論をしてきた小中学校の先生方に対して、何らかの形で支援的な取り組みができないものかな、と考えていました。

高等教育も改革を求められていると伺いましたが、初中等、特に高校現場は、今、相当な勢いで改革の波を受けています。大学が変われば、次に変わるべきは高校という図式は当たり前なのかもしれません。

しかし、現場の教員は急には変われませんし、変わる術も理論もない場合が多いです。日々の実務に追われ、ただただ目の前の問題を解決することに邁進していることで精一杯、という状況も少なくありません。

上から「変えなさい」のいう風潮だけでは厳しいです。彼らと一緒に走りながら「変わっていきましょう」という存在が、これからの学校には必要じゃないかな、そう考えました。しかし、ずっと現場にいた私には、本で聞きかじった程度の理論しかなく、体系的に学ぶ努力もしてこなかったので、学校現場を離れた今、そうやって現場の先生方に伴走するのであれば、今一度、しっかりと教育について学び直さなくては!と思っていました。その矢先に、職員募集の「公募」の二文字がFacebookから飛び込んできた、ということです。

そして紆余曲折はあったものの、結果的に、今の仕事をすることになりました。働きながら学ぶ、という感じではありますが、FFPの諸々の準備や授業時の支援業務などをしながらも、栗田先生の授業を目の当たりにして学ぶことができますし、そこに参加されている受講生の皆さんの真摯な学びを直接感じ取ることもできます。私にとっては願ってもない環境です。

ただ、そんな中で思い出されるのは、TPチャートのワークショプのときの栗田先生の言葉でした。
「参加されている方達が、これをきっかけにご自身の課題に気づいたり、成長を感じ取ったりすることで、その方達の教育活動のお役に立てるよう、誠心誠意やっていくことが大切だと思い、そのことはしっかりと心がけています」
私も自分の学びは大切にしていきたいですが、同時に、この仕事を通して、参加されている受講生のみなさんのお役に立てるように、精一杯取り組ませていただければと思っています。

ということで、関戸さんの日記の「DAY 0」はFFPの紹介だったのですが、今回の私の記事は、自分の話に終始してしまいました。ま、FFPの丁寧な説明は、ちゃんとこのサイトにもありますし関戸さんの日記・DAY 0にもその概略はしっかり書かれていますので、気になる方には、ぜひそちらを読んでいたければと(自分の)逃げ道を作っています(汗)

とはいえ、この調子では、「この投稿を通して実際のFFPの様子を伝える」という本来の目的を達成できませんので、次回からはしっかりとDAY 1の授業のようすなどを丁寧にお伝えしようと思っています。あくまでも私という人間を通してのアウトプットになりますので、どうしても初中等教育の実践者の視点が加味されてしまうとは思いますが、ある種の異分子であることをちゃっかり利用して(汗)、そのこと自体も何かのお役に立てばと思い、しっかりとお伝えしていく所存です。

どうぞ、よろしくお願いいたします。

大学総合教育研究センター
FFP担当 研究支援員 鍋田修身
(NPO法人SOMA コーディネーター)